
人材が足りない。
それでも「誰でもいい」というわけにはいかない。
─今、多くの経営者がこの難題に向き合っています。
待遇を整え、制度を作っても、なかなか長く続かない。
理念を掲げても、なかなか共感されない。
そんな声を、現場で何度も聞いてきました。
けれど、ほんとうに大切なのは「人を採る」ことではなく、「人を迎える」ことではないでしょうか。
相手の背景や想いを受けとめ、信頼という土台の上に関係を築くこと。
迎える側の姿勢が変わるだけで、組織の空気も、働く人の表情も、まるで違ってきます。
この「迎える経営論」は、
“共感で人を迎える時代”をどう生きるかを考えるシリーズです。
採用難・定着難・人的資本経営──そのどれもが、突き詰めれば「人をどう信じ、どう迎えるか」という問いに行き着きます。
私はこれまで、無形サービスの“届け方”を軸に、数多くの企業の支援や現場改善を行ってきました。
その中で痛感してきたのは、どんなに仕組みや戦略を整えても、最後に動かすのは“人の心”だということです。
ここでは、「迎えること」から始まる経営をテーマに、働く人と経営者、双方にとって幸せな関係を築くための考え方や実践を、現場と思想の両面からお伝えしていきます。
迎える経営論 フレームワークとは
左右にスクロールできます。
迎える経営論は、「人が安心して働ける関係性」をどう設計し、どう現場で実装するかを体系化した独自フレームワークです。
その全体像は、
①パラダイム(世界観の転換)
↓
②4大問い(関係構築の骨格)
↓
③みえるシート(現場で機能する具体ツール)
という三層で構成されています。
最も外側の層では、「何が変わるのか」「どんな世界をつくるのか」という思想の基礎を共有し、
次の層では、人を迎え、関係を築くための4つの問い(関係構造の設計図)を示し、
最も内側の層では、それを日々の職場で“見える形”にするための実装ツール(みえるシート)へとつながります。
これにより、
抽象(原理)
↓
中間(構造)
↓
具体(実装)
が一本の線で結ばれ、組織全体の共通理解と現場運用が自然に統合されていきます。
右側の「想定活用シーン」に示すように、
このフレームワークは、経営層の理解から、オンボーディング、対話設計、現場の日常運用まで幅広く活用できる設計になっています。
迎える経営論は、単なる理念論でも、単なるツール論でもありません。
“関係をどうつくり、どう支え、どう育てるか”を、思想から現場実装まで一貫して導く、日本発のマネジメント体系です。
「迎える」という思想を、経営の確かな実践知へ。
「人を採るのではなく、迎える」という私の提言は、単なる精神論ではありません。それは、人手不足や定着難という現代の経営課題を突破するための、論理的な戦略でもあります。
この「迎える経営」に込めた思想と、それを支える具体的なマネジメント手法は、専門メディアへの記事執筆でも活かされています。経営専門誌『企業実務』(日本実業出版社)2025年12月号の巻頭特集では、まさにこの「迎える」視点に立ち、人件費高騰の中でいかに組織の質を高め、持続可能な経営を築くかについて、全国の経営層に向けた提言を執筆いたしました。
個人の原体験から生まれた想いが、全国誌という公の場で「経営の処方箋」として認められたことは、私にとっても大きな支えとなりました。ここに示すフレームワークや連載記事は、その確かな理論的背景に基づいた「明日から動ける」実践の記録です。
「採る」から「迎える」へ─採用観のパラダイム転換
いま多くの企業が「人が足りない」「採用がうまくいかない」と嘆く時代。
でも本当に問われているのは、“採る力”ではなく、“迎える力”ではないでしょうか。
ここでは、その視点の違いを整理した表を示します。
採用難・定着難・人的資本経営──時代の課題を突きつめると、「どう採るか」ではなく
「どう迎えるか」という問いに行き着きます。
本ページは、私が中小企業診断士を志した原点(「働く人の笑顔を増やしたい」)と接続しながら、
“条件で選ぶ採用”から“理念と共感で迎える経営”へシフトするための思想と実践をまとめるハブです。
「迎える経営」パラダイム比較表
| 軸 | 従来の採用(“採る”) | 井村の提案(“迎える”) | 意味する経営姿勢 |
|---|---|---|---|
| 概念 | 人手を満たすための選抜・充足行為 | 理念を翻訳し居場所を設計して迎え入れる行為 | 手段的 → 関係創造的 |
| 関係性 | 適性検査・面接中心の選別 | 相手の背景や想いを受容し対話で確かめる | 支配的 → 協調的 |
| 時間軸 | 短期(採用成功まで) | 長期(定着・関係の継続・文化化) | 戦術的 → 文化的 |
| 動機 | 必要性(人手不足の穴埋め) | 信頼(成果前から信じて迎える) | 管理 → 育む |
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※ この表は、採用を“結果”ではなく関係のデザインとして捉え直すための原理の基礎です。
この表が示すもの ─ 採用から「関係創造」へ
従来の採用は、欠員を埋めるための選抜と充足に重心がありました。対して「迎える経営」は、まだ成果を出していない段階から相手の背景や想いを受けとめ、信頼を先に差し出す姿勢です。その瞬間、採用は“取引”から“共創”へと変わり、会社は人の力が続く文化を手に入れます。
私が診断士を志した理由─かつて職場で居場所を見失った経験と、独立後に「迎えられる喜び」に救われた体験─その両方が、この視点の源にあります。だからこそ、採用を人を迎える行為として再定義したいのです。
ここまでが「迎える経営」核心の原理です。続いて、同じ原理を現場の言葉と仕組みに落とす信頼構築のための4大フレームワークを示します。
迎える哲学を実装する ─私からの4つの問い
形式的な企業紹介の“箱”から離れ、人と人の関係づくりを起点に情報を設計するための枠組みです。
抽象的なスローガンではなく、課題・覚悟・学び・実装を開示し、共に歩める仲間かどうかを確かめます。
井村の提案:信頼構築の4大問い(骨格)
| 従来フォーマット | 井村の問い | 狙いと価値提供 |
|---|---|---|
| 理念・ミッションの掲示(動機の表明) | 背景と覚悟 なぜ、今、私たちと「共に苦労する」ことが必要なのか? |
【倫理的誠実さ】 抽象ではなく、事業の課題とそれに向き合う覚悟を開示。 “共感”を装うのではなく、本気の共創意志を確かめる。 |
| 事業・プロダクトの紹介(会社の説明) | 描く未来と役割 この組織で、あなたの「まだ見ぬ力」が発揮できる居場所はどこか? |
【個人の物語の受容】 事業説明よりも、あなたの成長と役割に焦点。 迎える側から具体的な期待と受容の姿勢を示す。 |
| 進め方・制度・プロセスの説明 | 歩みと学び 採用や定着の失敗から、何を学び、どう改善してきたか? |
【失敗事例の開示】 成功談ではなく、迎える側の反省と成長を可視化。 自己開示による信頼構築を、企業にも要請する。 |
| 募集要項・業務内容の列挙 | 想いを形にする仕組み 理念や想いを、現場でどう「みえるシート」等で共有し、行動に変えるか? |
【実装力の証明】 抽象的な未来図ではなく、具体ツールと運用で示す。 「思いでつながる」が幻想でないことを、仕組みで証明。 |
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※ この表は、採用広報を“広告”から信頼の物語へ転換するための実践の骨格です。第一の表(思想)を前提に、現場での情報設計と運用を具体化します。
本シリーズでは、理念採用・定着・若手育成・対話文化のつくり方などを、思想と現場の両面から掘り下げていきます。
現場の実装としては、スタッフの声や小さな成功を経営に届ける
「みえるシート」(Googleスプレッドシート活用)を核に、信頼の循環が回る仕組みまで落とし込みます。
私はこの「迎える」という言葉に、自身の原点を重ねています。
かつて、働く中で迎えられていないと感じ、居場所を失いかけた経験。そして独立後、信頼で迎え入れられた喜び。
その両方が、この思想の出発点になりました。
こちらのセクションでは、その物語に少しだけ触れております。
現場での実践──“みえるシート”がつなぐ現実
「迎える経営」を本当に機能させるには、理念だけでは足りません。
どれほど素晴らしい言葉を掲げても、現場でそれが共有され、行動に落ちていなければ、人はすぐに迷子になってしまいます。
経営の現場では、日々の業務、数字、感情、出来事が複雑に絡み合っています。
その中で「人の想い」をどう扱うか。
ここにこそ、多くの企業がつまずいている現実があります。
私はその“見えない部分”を経営に届けるために、
Googleスプレッドシートをベースにした「みえるシート」という支援ツールを開発しました。

このシートは、スタッフ一人ひとりの気持ちや行動、顧客との関係性、そして日々の小さな気づきを経営に見える化する仕組みです。
たとえば―
- スタッフが感じている「やりがい」や「不安」を、定期的な対話を通じて共有する。
- 顧客との関係を育てているスタッフの姿勢を、数字の奥にあるストーリーとして残す。
- 現場の小さな成功体験を、組織全体の学びとして共有する。
それは単なる管理シートではなく、「人の想いを迎え入れるための装置」です。
数字を扱うのが経営なら、その数字の裏にある想いを拾い上げるのが“迎える経営”。
みえるシートは、その2つを結ぶ翻訳機のような存在です。
この仕組みを導入した現場では、スタッフの声が経営会議に自然と届くようになり、「どうせ伝わらない」という諦めが、「きっと伝わる」に変わっていきました。
経営に“見える形”で人の声が届くと、そこに初めて「迎える文化」が根づきます。
人の想いを数字に変えるのではなく、数字を通して人の想いを見つめ直す。
それが、私が支援の現場で伝えたい“迎える経営”のあり方です。
なぜ「迎える経営」が必要なのか
少子高齢化が進み、労働人口は年々減少しています。
有効求人倍率は依然として高く、どの業界でも「採用できない」「続かない」という声が後を絶ちません。
人材紹介会社や転職プラットフォームが華やかに広告を打つ一方で、現場では「人がいない」という言葉が日常語になってしまいました。
けれども、これは単なる“数の問題”ではありません。
たとえ採用がうまくいっても、入社後に早期離職してしまう。
働く人のモチベーションが続かず、組織の一体感が育たない。
――こうした「関係の断絶」こそが、より深い課題です。
人が辞める理由の多くは、給与でも待遇でもなく、
「自分の存在が認められなかった」
「ここに居場所がなかった」
という感覚にあります。
つまり、経営において本当に問われているのは、「どう採るか」ではなく「どう迎えるか」。
迎えるとは、相手の背景や想いを受け止め、まだ成果を出していない段階から“信じる”という行為です。
それは、短期的な戦略ではなく、長期的な関係づくりそのもの。
この姿勢の有無が、組織文化を決定づけます。
企業は商品やサービスで選ばれる時代から、
「誰と働くか」で選ばれる時代へと変わりました。
同じ理念に共鳴し、価値観を共有できる人を迎え入れる。
それこそが、これからの経営の競争力になります。
“迎える経営”とは、採用活動を超えた人間関係の再設計です。
待遇や制度を整えることも大切ですが、
その根底に「思いでつながる構造」がなければ、関係は長く続きません。
理念採用の本質──“思いでつながる”時代へ
求人票に書かれた条件や待遇を見て応募する時代は、すでに終わりを迎えつつあります。
いま人が動くのは、「この会社で働きたい」ではなく、
「この人たちと働きたい」
という感情に突き動かされる瞬間です。
待遇で惹きつける採用には、限界があります。
条件が上回る企業が現れれば、関係は簡単に途切れてしまう。
けれども、“思い”で結ばれた関係は、少しの困難では揺らぎません。
理念採用とは、単に会社のミッションやビジョンを掲げることではありません。
それは、経営者自身が「何を大切にしているか」を日々の行動で示し、その背中を通して信頼を生み出すことです。
人は理念の言葉ではなく、理念の“姿勢”に共感します。
経営者がスタッフを信じ、スタッフが顧客を信じ、その循環の中に“迎える文化”が生まれる。
理念採用とは、そうした信頼の連鎖を育てる営みです。
そしてこの時代、採用はもはや「広報活動」ではなく、“共感の発信”そのものになっています。
SNSや口コミ、日常の言葉の端々に、企業の“人に対する姿勢”が透けて見える。
採用動画も、会社説明会も、ホームページの一文も、すべてが「理念の届け方」を映し出す鏡です。
だからこそ、“迎える経営”において重要なのは、理念を語ること以上に、人を信じる行為を重ねること。
共感でつながる関係は、条件や契約ではなく、「この人のもとで働きたい」という自発的な選択の上に築かれます。
これからの発信──“迎える”をテーマにした連載群へ
この「迎える経営論」は、一つの固定観念を問い直すところから始まります。
“採る”ではなく、“迎える”。
その視点をもとに、これから多くのテーマを取り上げていきます。
たとえば―
- 理念で採用するという選択
- 定着とは「関係の継続」である
- 若手を育てる“余白”の経営
- 対話がつくる組織文化
- 理念と数字をつなぐ“みえるシート”の活用実践
条件ではなく「価値観の共鳴」で人が集まる時代。経営者の“信じる力”が採用を変える。
離職率の数字だけでは測れない、「続く理由」と「戻れる職場」のつくり方。
指導ではなく、共感で伸ばす。期待ではなく、信頼で支えるリーダーシップ。
会議でも評価制度でもなく、日常の小さな対話が企業文化を形づくる。
人の想いを経営データに翻訳し、人的資本経営を「現場の言葉」で進める方法。
これらの記事は、経営者・スタッフ・支援者、それぞれの立場から“迎える”を考えるシリーズとして展開していきます。
経営者にとっては、
「人を信じる経営」が持つ力と、その実践のヒントを。
働く人にとっては、
「こんな会社で働きたい」と思える価値観との出会いを。
支援者にとっては、
「理念を現場に届ける」ための方法論を。
迎える経営論は、立場を問わず、“人を信じることから経営を変える”という視点を共有する場です。
そして、それを単なる理想論ではなく、現場に落とし込む実践知として発信していきます。
「迎える経営論」連載マトリクス
| 編タイトル | 主題 | 企業側の視点 | 働く側の視点 | 支援側の視点 |
|---|---|---|---|---|
| 思想編|「迎える経営」とは何か | 採用・関係性の哲学的出発点 | A:採用を「選ぶ」から「迎える」へ──経営哲学の転換 | B:自分が選ばれる側ではなく「共に創る側」になる覚悟 | C:経営理念を現場言語に翻訳し、行動指針へ落とす支援 |
| 信頼編|信じて差し出す経営 | 信頼の先行が組織文化を変える | D:ルールよりも信頼を先に差し出す文化設計 | E:信頼を受け取る責任と、自律的な行動意識 | F:「先に信じる仕組み」を制度と運用で形にする |
| 対話編|わかり合う職場をつくる | 面談・1on1・心理的安全性 | G:上司・部下の一方通行をやめ、対話を設計する | H:自分の言葉で話す練習と、聞く力の育成 | I:可視化とリフレクションを支えるファシリテーション |
| 定着編|続く人、育つ文化 | 定着率向上とキャリアデザイン | J:離職を「失敗」ではなく組織学習と捉える | K:仕事に意味を見いだし、自分の成長と結びつける | L:キャリア循環をデータと感情の両面で支える仕組み化 |
| 理念編|共感でつながる採用 | 理念採用・共感ベースの発信 | M:理念を“掲げる”で終わらせず、“体現する”採用広報 | N:企業理念と自分の人生理念を照らし合わせる | O:理念を見える化し、共感の接点を設計するコンテンツ支援 |
| 実装編|「みえるシート」による循環設計 | 仕組み化・可視化・データ共有 | P:現場が理念を日常的に更新できる仕組み設計 | Q:可視化されたデータを行動の気づきにつなげる | R:「みえるシート」で理念と行動を橋渡しする |
| 成長編|挑戦を迎え、共に学ぶ組織 | 若手育成・失敗の受容・共進化 | S:挑戦を奨励し、失敗を歓迎する文化を整える | T:失敗を共有資産として学びに変える勇気 | U:「挑戦の見取り図」を描く支援と内省の設計 |
| 未来編|人を中心にした経営のゆくえ | 人的資本経営の次フェーズを描く | V:数値管理を超えた“人間中心経営”へのシフト | W:キャリアを組織外にも広げる時代の生き方設計 | X:経営と人の未来をつなぐ“届け方設計”の実践知を体系化 |
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当理論を支える「3つの視点」の構造
「迎える経営論」が、一般的な組織論や人事ノウハウ本と決定的に異なるのは、議論を「企業側」の一方的な視点に留めず、「働く側」「支援側」という3つの視点から多角的に展開している点です。
この三位一体の構造こそが、組織の真の課題を解決し、持続的な定着と成長を可能にするための鍵であり、この3つの視点を盛り込むことで、「迎える経営論」は、理念と実務、感情と論理のバランスがとれた、説得力のある組織変革の標準理論として機能します。
- 企業側の視点(経営者が組織の「器」を設計する)
- 働く側の視点(「居場所」を求める人々の本音)
- 支援側の視点(閉鎖的な組織にメスを入れる客観的な介入)
従来の採用・定着論の中心であり、企業の「ノウハウ」や「戦術」に焦点を当てます。
役割: 経営理念に基づき、社員を心から迎え入れ、活かすための組織構造(器)や制度をどう設計するか。
効果: 組織の基盤を築き、採用難・定着難という実務的な課題を解決します。
企業に合わせることを求められた働く人々の本音、キャリア観、組織への期待を、企業側の視点と同レベルで扱います。
役割: 組織が解決すべき「居場所がない」という感情的かつ普遍的な課題を深く掘り下げ、経営者に言語化しにくい社員のニーズを伝えます。
効果: 書籍に深い共感性をもたらし、単なるノウハウ書を超えた自己啓発的な価値を生み出し、読者の裾野を広げます。
中小企業診断士やコンサルタントといった第三者的な専門家の視点を加えることで、議論を客観的に裏付け、実践性を高めます。
役割: 企業内部では見えにくい人間関係の閉鎖性や、言語化できない潜在的な問題に論理的なメスを入れ、客観的な介入プロセスと実行可能なアクションプランを示します。
効果: 議論の信頼性と専門性を担保し、組織変革という高難度な課題に対する具体的な解決方法を提供します。
記事一覧
序章|迎えられなかった私が、“迎える”を語る理由

① 思想編|「迎える経営」とは何か
② 信頼編|信じて差し出す経営
③ 対話編|わかり合う職場をつくる
④ 定着編|続く人、育つ文化
⑤ 理念編|共感でつながる採用
⑥ 実装編|「みえるシート」による循環設計
⑦ 成長編|挑戦を迎え、共に学ぶ組織
⑧ 未来編|人を中心にした経営のゆくえ
迎える経営論の主な実践事例
【ケース①】定着難 → 初期オンボーディング改善で定着増
A社:サービス業(従業員18名)
- 3か月離職率:38% → 16%
- 面談シート改善、迎え方の統一マニュアル
- 入社3日以内の「迎え面談」導入
→ 6か月定着率が72%に上昇しました。
本事例の紹介記事

【ケース②】若手が育たない → 対話編 × 成長編
B社:製造業(従業員60名)
- “指示待ち文化”で若手が辞める
- 1on1導入、心理的安全性の設計
- 失敗共有会の定例化
→ “挑戦数”が前年比2.3倍になりました。
本事例の紹介記事

読者へのメッセージ──信じることから始まる経営
「迎える」という言葉には、私自身の原点が重なっています。
私はかつて、組織の中でうまく馴染めず、人間関係に悩み、居場所を見失っていた時期がありました。
理不尽に怒られるのではないか、嫌われているのではないか―そんな不安を抱えながら、常に緊張して働いていました。
誰かが少しでも声をかけてくれたら。
もう少し、自分を信じてくれる人がいたら。
その“迎えてもらえなかった記憶”が、今も心の奥に残っています。

だからこそ、独立して音楽制作事業を始め、そして中小企業診断士として多くの現場に関わるようになった今、私は“迎える側”として関わることを一番大切にしています。
経営者にとっても、スタッフにとっても、最も大きな力になるのは「信じてもらえた」という実感です。
信頼は契約ではなく、態度で築かれる。
理念は掲げるものではなく、日々の迎え方で示される。
働く人を“人材”としてではなく、“物語を持った存在”として迎えること。
その瞬間、組織は単なる労働の場から、「互いを信じ合う共同体」へと変わります。
迎えるとは、相手の中にある“まだ見ぬ力”を信じること。
経営とは、信頼の循環をデザインすること。
そして、その循環のはじまりは、いつだって迎える側の一歩です。
この「迎える経営論」は、私自身のそんな思いを込めて始まりました。
働く人を信じ、共に歩み、笑顔を増やす経営。
それこそが、私が中小企業診断士を志した理由でもあります。
「信じることから始まる経営」
――それが“迎える経営”の本質であり、私のこれからの発信の原点です。
