
動画で見る日常発見の窓口からの記事説明
※この動画は「日常発見の窓口から」全記事に共通して掲載しています。
中小企業診断士としての日常のひとコマから、経営者としての“感情”や“判断”に潜むクセを見つめるこのシリーズ。
今回は、結論を求められた打ち合わせで、あえて「その場で決めなかった」経験から、保留という判断の意味を考えてみます。
決めてしまっても、おかしくなかった場面
その打ち合わせは、
流れとしては「今日決める」前提で進んでいました。
選択肢も整理されていて、
どれを選んでも大きな問題はなさそう。
空気としても、「そろそろ結論を」という雰囲気です。
正直に言えば、
その場で決めてしまうこともできました。
実際、そうする方が話は早かったと思います。
それでも、なぜか最後に、
「一度持ち帰らせてください」という言葉が口をつきました。
理由は言えないけれど、違和感があった
明確な反対理由があったわけではありません。
資料も整っているし、
相手の説明にも納得感はありました。
ただ、
「何かが足りない気がする」
「もう一段、考える余地がある気がする」
そんな曖昧な感覚が残っていたのです。
その感覚は、
論理的に説明しようとすると、
すぐに薄れてしまう種類のものでした。
だからこそ、
その場で無理に結論を出すことに、
少しだけ抵抗がありました。
一晩置いて、見えてきたもの
打ち合わせの翌日、
あらためて資料を見返してみると、
前日には気づかなかった点がいくつか目に入りました。
数字そのものではなく、
前提条件の置き方。
スケジュールの現実感。
関係者それぞれの負荷。
どれも致命的ではありませんが、
「今決めてしまうと、後で調整が難しくなる」
そんな予感につながる要素でした。
結果的に、
少しだけ条件を整理し直し、
別の進め方を提案することになりました。
あのとき即断していたら、
きっと違う苦労をしていたと思います。
決めない判断も、立派な決断
経営では、「決める力」が重視されます。
迷わず、即断する姿勢は、
確かに大切な場面も多い。
けれど同時に、
「今は決めない」と判断する力も、
同じくらい重要だと感じます。
保留は、優柔不断ではありません。
逃げでも、責任回避でもない。
それは、
判断の質を下げないための行動です。
すぐに決めなくてよかった打ち合わせは、
決断とはスピードだけではなく、
タイミングを選ぶことなのだと、
あらためて教えてくれました。
最後の問いかけ
あなたは最近、
「今は決めない」という判断を、
きちんと選べていますか?

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