
中小企業診断士としての日常のひとコマから、経営者としての“感情”や“判断”に潜むクセを見つめるこのシリーズ。
今回は、お正月にもかかわらず、あえて「何もしなかった日」から、始める前の時間の意味について考えてみます。
正月らしいことを、何もしなかった
元日を含めて、数日間。
特別な目標を立てることもなく、
新しい計画を書き出すこともありませんでした。
初売りにも行かず、
「今年こそは」という言葉も、心の中に浮かばない。
ただ、いつもより少しゆっくり起きて、
静かな時間を過ごしていただけです。
正月なのに、何もしていない。
それに対して、焦りのようなものが湧くかと思ったのですが、
意外にも、気持ちは落ち着いていました。
始めない時間が、考えを整えてくれる
年の初めは、「始める」ことが求められがちです。
目標設定、計画立案、気持ちの切り替え。
動き出すことが、前向きだとされます。
けれど、その年は、
「まだ始めなくていい」という感覚がありました。
何をするかを決める前に、
まずは自分の状態を感じていたかったのだと思います。
経営でも同じです。
すぐに新しい施策に着手するよりも、
一度、立ち止まって状況を眺めることで、
無理のない方向が見えてくることがあります。
始めない時間は、怠けている時間ではなく、
方向を誤らないための準備なのかもしれません。
動かないからこそ、聞こえるもの
何もしなかった正月は、
不思議と、いろいろなことが頭に浮かびました。
去年の出来事。
うまくいったこと、少し引っかかっていること。
それらを、評価も反省もせず、
ただ眺めている感覚です。
動かないでいると、
普段は聞こえない心の声が、
少しずつ輪郭を持って現れてきます。
経営においても、
答えは「動いている最中」より、
「動いていない時間」に浮かぶことが多い。
そのことを、改めて感じた正月でした。
最後の問いかけ
あなたは最近、
「始めない時間」を、意識的に取れていますか?

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