
動画で見る診断ノートの記事説明
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中小企業診断士としての日常のひとコマから、経営者としての“感情”や“判断”に潜むクセを見つめるこのシリーズ。
今回は、雨予報を見て持って出た傘を、一度も開かなかった日から、「備え」と安心の関係について考えてみます。
結局、一度も使わなかった
朝、天気予報を見ると降水確率は高めでした。
空もどこか曇っていて、
「今日は持っていった方がよさそうだな」と思い、傘を手に取ります。
それほど重いわけではありません。
でも、使わずに済めばいいなという気持ちも少しあります。
ところが、その日は結局、一度も雨が降りませんでした。
帰宅する頃には空も明るくなり、
傘は朝と同じ状態のまま。
「持っていかなくてもよかったかな」
そんな考えが頭をよぎりました。
無駄だったと言い切れるだろうか
ただ、少し歩いてから思いました。
本当に無駄だったのだろうか。
もし朝、傘を持たずに出ていたら、
私はきっと何度も空を気にしていたはずです。
雨が降りそうな雲を見るたびに、
少し気になったかもしれない。
外出先で天気予報を確認したかもしれない。
つまり、傘は使われなかったけれど、
その存在が安心をつくっていたとも言えます。
使わなかったから価値がない。
そんな単純な話ではないように思えました。
経営の備えも、ほとんどは使われない
経営でも同じことがあります。
資金繰りの余裕。
複数の取引先。
予備の計画。
データのバックアップ。
どれも、理想を言えば使わずに済む方がいいものです。
実際、多くの備えは出番がありません。
でも、それは失敗ではありません。
むしろ、使わずに済んだということは、
平穏な状態が続いたということでもあります。
それなのに人は、ときどきこう考えます。
「準備しすぎたかな」
「無駄だったかな」
けれど、備えの価値は使用回数では測れない。
これは経営でも、日常でも同じなのだと思います。
安心は、目に見えない成果
傘を持っていたから、
私は一日中、天気を気にせずに過ごせました。
その安心感には、数字も記録も残りません。
だから見落とされやすい。
でも実際には、
安心できる状態そのものが価値だったのです。
経営でも、問題が起きなかったことは評価されにくい。
トラブルを未然に防いだことより、
起きた問題を解決した方が目立つ。
けれど本当は、
何も起きなかった背景にも、多くの準備があります。
傘を一度も開かなかった日は、
そんな当たり前のことを思い出させてくれました。
最後の問いかけ
あなたが最近「無駄だったかもしれない」と思った準備は、
本当に無駄だったのでしょうか?

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