
動画で見る日常発見の窓口からの記事説明
※この動画は「日常発見の窓口から」全記事に共通して掲載しています。
中小企業診断士としての日常のひとコマから、経営者としての“感情”や“判断”に潜むクセを考えるこのシリーズ。今回は、スーパーのレジで、小銭をきちんと揃えて差し出す人を見かけた朝。急いでいる人にとっては回り道のように思えるその所作が、なぜか印象に残りました。効率を優先しがちな時代だからこそ、あえて少し手間をかけることに宿る価値がある──そんな気づきから、経営における「余白の意味」を考えます。
レジ前で目にした、ちょっとした所作
仕事を終えスーパーのレジで並んでいたとき、前の方が小銭をきれいに揃えて、そっとレジに置いていました。小さな動作ですが、その丁寧さにハッとしました。誰もが忙しい現代では多くの人は財布から小銭をかき集めるように出す中で、その人は一呼吸おいて“渡す相手”を思いやる所作をしていたのです。効率を考えれば、何も言わずただお金を出せばいいのかもしれない。でも、そんな「理屈」を超えた何かを、そのやり取りに感じたのです。
効率だけが価値ではない
経営においては「効率化」が常に重要なテーマとして語られます。しかし、効率を求めるあまり、人が持つ温かみやちょっとした気遣いが削られてしまうことがあります。レジでの小銭の所作は、一見すると効率に反するようですが、受け取る側に安心感や信頼を生む小さな“付加価値”のようにも感じられました。
経営の現場にもある“余白”の意味
たとえばスタッフの接客や、お客様への対応のひとこと。業務マニュアルにはないけれど、そのひとことがあるだけで体験が変わることがあります。数字で測ることは難しいですが、その小さな気遣いがリピート率や紹介につながることも珍しくありません。ほんの一言、わずかな一瞬。そんな「何気ない心地よさ」が、不思議といつまでも心に残り、「またここに来たいな」という意識を育むことすらあるのは、誰でも覚えがあるのではないでしょうか。
経営改善を支援する中で、こうした“余白の価値”が企業文化の強みになると実感する場面が多々あります。
小さな手間を大切にできる組織
効率を重視するだけでなく、小さな手間や所作に価値を見いだし、大切にできる組織は、現場の士気が高く、顧客との関係も温かい傾向があります。無駄を省くことは重要ですが、すべてを最短ルートにしてしまうと、長い目で見たときの信頼の積み上げが失われるかもしれません。
最後の問いかけ
あなたの職場や事業では、数字や効率では見えにくい“小さな手間”が、どんな価値を生んでいるでしょうか?

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