第47回|自動販売機でお釣りを取り忘れそうになった日─「終わったと思ったその後に」【日常発見の窓口から】 | ソング中小企業診断士事務所

第47回|自動販売機でお釣りを取り忘れそうになった日─「終わったと思ったその後に」【日常発見の窓口から】

第47回|自動販売機でお釣りを取り忘れそうになった日─「終わったと思ったその後に」【日常発見の窓口から】

先日、自動販売機で飲み物を買ったときのことです。いつものようにお金を入れ、ボタンを押し、取り出し口から飲み物を手に取りました。そして、そのまま歩き出そうとした瞬間でした。何となく違和感を覚えて振り返ると、お釣りの取り出し口に硬貨が残っていました。危うくそのまま立ち去るところでした。

飲み物は手に入っています。本来の目的は達成しています。それなのに、なぜお釣りを忘れそうになったのだろう。そんなことを考えながら歩いているうちに、仕事にも似たところがあるように思えてきました。

4つの体系で読む、井村の経営思想と実践
記事・ツール・コラム・思想─すべては一つの設計思想から生まれています。
現場・構造・感性・仕組み。4つの視点で「経営を届ける」全体像を体系化しました。

実践・口

経営相談の窓口から
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会計数値の糸口から

現場の声を起点に、課題の本質を捉える入口。
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診断ノート
経営プログレッション
 

経営を形づくる構造と背景を読み解きます。
次の一手につながる視点を育てる連載です。

思想・感性

日常発見の窓口から
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見えない価値や関係性の温度に光を当てます。
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実装・仕組み

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つなぐシート
みえるシート

現場で“動く形”に落とし込むための仕組み群。
理解・共有・対話を支える3つの現場シートです。

人は「目的を達成した」と思うと気が緩む

飲み物を買う。その目的は達成されました。だからこそ、私の意識は次のことへ向かっていたのでしょう。人は何かを達成した瞬間、自然と気持ちが次へ移ります。

契約が決まった、提案が通った、イベントが終わった、納品が完了した。そこまで来ると、「終わった」という感覚が生まれます。しかし実際には、その後に残っている大切なことがある場合も少なくありません。

本当に終わるのは最後の確認の後

仕事の現場では、「やったつもり」と「終わった」は違うことがあります。

  • 資料を提出したが、添付ファイルが違っていた。
  • 商品を発送したが、お客様への連絡が漏れていた。
  • 契約をいただいたが、その後のフォローが十分ではなかった。

大きな部分はできているのです。だからこそ、見落としやすい。自動販売機のお釣りも同じでした。飲み物を手にしたことで、私の中ではすでに終わったことになっていたのです。

小さな取り忘れが大きな差になる

もちろん、お釣りを忘れたとしても数十円かもしれません。大きな損失ではありません。しかし、こうしたことは積み重なります。

最後の確認をする人と、しない人。一歩振り返る人と、そのまま進む人。その違いは、一回ごとでは小さくても、長い時間の中では少しずつ差になって現れます。

経営でも、売上を上げることだけでなく、顧客との関係を続けること、感謝を伝えること、次の提案につなげること。そうした「その後」が積み重なっていきます。

終わったと思ったところに大事なものが残っている

私たちは前へ進むことが好きです。次の仕事、次の予定、次の目標。それは決して悪いことではありません。ただ、ときには振り返ることも必要です。

本当に取り忘れたものはないだろうか。確認すべきことは残っていないだろうか。感謝を伝え忘れていないだろうか。終わったと思った場所にこそ、大事なものが残っていることがあります。あの日の自動販売機のお釣りのように。

最後の問い

あなたは最近、「終わった」と思ったあとに、何か取り忘れているものはないでしょうか。

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