第43回|スーパーの一番短い列に並んだのに遅かった日─「良い判断と、良い結果は違う」【日常発見の窓口から】 | ソング中小企業診断士事務所

第43回|スーパーの一番短い列に並んだのに遅かった日─「良い判断と、良い結果は違う」【日常発見の窓口から】

第43回|スーパーの一番短い列に並んだのに遅かった日─「良い判断と、良い結果は違う」【日常発見の窓口から】

動画で見る診断ノートの記事説明

※この動画は「診断ノート」全記事に共通して掲載しています。

中小企業診断士としての日常のひとコマから、経営者としての“感情”や“判断”に潜むクセを見つめるこのシリーズ。
今回は、スーパーで一番短い列を選んだのに、なぜか一番時間がかかってしまった出来事から、「判断」と「結果」の関係について考えてみます。

4つの体系で読む、井村の経営思想と実践
記事・ツール・コラム・思想─すべては一つの設計思想から生まれています。
現場・構造・感性・仕組み。4つの視点で「経営を届ける」全体像を体系化しました。

実践・口

経営相談の窓口から
失敗事例の切り口から
会計数値の糸口から

現場の声を起点に、課題の本質を捉える入口。
今日から動ける“実務の手がかり”を届けます。

時事・構造

診断ノート
経営プログレッション
 

経営を形づくる構造と背景を読み解きます。
次の一手につながる視点を育てる連載です。

思想・感性

日常発見の窓口から
迎える経営論
響く経営論

見えない価値や関係性の温度に光を当てます。
感性と論理が交差する“気づきの場”です。

実装・仕組み

わかるシート
つなぐシート
みえるシート

現場で“動く形”に落とし込むための仕組み群。
理解・共有・対話を支える3つの現場シートです。

一番短い列を選んだはずだった

夕方、スーパーのレジに向かいました。

買い物を終えた人たちが何列かに並んでいて、
私も自然と列の長さを見比べます。

少しでも早く会計を済ませたい。

そんな気持ちから、
一番短そうな列を選びました。

人数も少ない。
商品もそれほど多くなさそう。

「ここが一番早そうだな」

そう判断して並んだのです。

なぜか、自分の列だけ進まない

ところが、なぜか列が進みません。

前の方の会計で確認作業が始まり、
レジ担当の方が別のスタッフを呼びます。

ようやく終わったと思ったら、
今度は別のお客さんが支払い方法を確認している。

ふと周りを見ると、
自分より後から並んだ人たちが次々と会計を終えていきます。

「あれ?」

そんな気持ちになります。

短い列を選んだはずなのに、
結果としては一番遅かった。

少し悔しいような、
不思議な気分でした。

その時点では、正しい判断だった

でも、よく考えてみると、
私は間違った判断をしたわけではありません。

並ぶ前の時点で見えていた情報だけを考えれば、
あの列を選ぶのは自然な判断だったと思います。

未来に何が起こるかは分からない。

会計トラブルも、確認作業も、
並ぶ前には見えませんでした。

つまり結果は悪かったけれど、
判断そのものは悪くなかった。

この違いは意外と大切です。

経営でも同じことが起きる

経営でも、
似たような場面はたくさんあります。

十分に調査した。
しっかり検討した。
その時点で最善と思える判断をした。

それでも結果が出ないことがあります。

逆に、
運良く成功することもあります。

だから難しい。

人は結果を見ると、
その判断自体が正しかったかどうかを評価したくなります。

でも本来は、

判断時点でどんな情報があったのか
どんな前提で決めたのか
他にどんな選択肢があったのか

を見る必要があります。

結果だけでは、
判断の良し悪しは分からないのです。

結果よりも、判断を振り返る

もちろん、結果は大切です。

ただ、結果だけを見ていると、
次の判断が不安定になります。

たまたま成功した方法を繰り返したり、
正しかった判断をやめてしまったりする。

それよりも、

「そのとき何を見ていたか」

を振り返る方が、
次につながる学びになります。

スーパーのレジで少し待たされた出来事は、
そんなことを思い出させてくれました。

一番短い列を選んだのに遅かった日。

それは失敗ではなく、
結果と判断は別物だという小さな確認だったのかもしれません。

最後の問いかけ

あなたは最近、
「結果が悪かったから間違いだった」と決めつけている判断はありませんか?

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