中小企業診断士としての日常のひとコマから、経営者としての“感情”や“判断”に潜むクセを考えるこのシリーズ。今回は、毎朝のルーティンとなっている「検索順位チェック」を通じて、数字に一喜一憂する人間の性(さが)と、それが経営判断にどう影響するかを掘り下げます。
おはようございます。検索順位、どうでした?
…なんて、そんな挨拶はさすがにしませんが(笑)、僕の朝はほぼ必ず、それで始まります。
つまり、自分のWebサイトの検索順位チェックです。
「診断士 コラム」「経営改善 実例」「無形サービス 届け方」など、いくつかのキーワードで、自分の書いた記事がどこにいるのかを確認するのが習慣になっていて。
これはもう、17年の音楽制作業時代から変わらない、僕のルーティンでもあります。
不思議なもので、順位が上がっていれば朝からご機嫌、
下がっていれば、コーヒーの味もちょっと薄く感じる(気がする)。
数字は、心の温度計になる
経営者の皆さんなら、こういう「数字との付き合い方」に心当たりがあるんじゃないでしょうか。
売上、アクセス数、顧客数、広告クリック率――どれも大事。
でも、それが心の温度計になってしまう瞬間って、案外あるものです。
検索順位は「コントロール不能な指標」
検索順位は、実はすごく面白い指標です。
なぜなら、自分ではコントロールできない部分が大きいのに、つい一喜一憂してしまうから。
「自分が頑張ったかどうか」と「順位」は、必ずしも比例しません。
AIの進化も、検索エンジンのアルゴリズムも、外部要因でコロコロ変わる。
だけど、そこに一喜一憂してしまうのが人間というものなんですよね。
僕はこれを「意思決定の癖」と呼んでいます
たとえば、順位が落ちていたら、
「もっと記事を更新しないと…」と思って焦る。
順位が上がっていれば、
「このキーワード、当たりだったな」と自己満足する。
でも実際には、その変動は自分の努力とあまり関係ないことも多くて、
それでも、自分の行動や感情に影響してしまうんです。
経営も、似ている
経営も同じじゃないでしょうか。
- 「今月の売上が下がった」
- →「販促が足りなかった?」
- →「じゃあキャンペーンやるか」
- →「それで数字が戻る」
…という流れが、本当に正しいのか?
冷静に考えると、
- 単なる季節要因
- 外部環境の影響
- 偶然の波
かもしれません。
それでも、何かしないと落ち着かない。
この“揺さぶられやすさ”が、数字と向き合うときの最大の課題だと思っています。
検索順位は「自分の癖を映す鏡」
検索順位は、そういう「自分の意思決定の癖」と毎日向き合う、ちょっとした鏡のような存在。
「冷静さを取り戻すためのツール」でもあり、「翻弄されやすさを映す鏡」でもある。
だから僕は今日も、検索順位を見る
だから僕は毎朝、検索順位を見るのです。
そして、自分が今日どういう気分でいるのかを、そっと確かめてみる。
気にしない方法もある
ちなみに、検索順位が低くても気にしない方法があります。
それは、順位に影響されないくらい、記事をたくさん書いておくこと。
…ええ、そういう意味でも、やっぱり今朝もキーボードを叩いているわけですね(笑)。
コメント